【中山記念 2026】有力馬診断:G1女王 vs 中山巧者の激突
春の中距離G1戦線を占う重要な一戦、中山記念(G2)の特別登録馬が出揃いました。今年は、2冠牝馬チェルヴィニアが初の中山参戦でその絶対能力を示すのか、あるいはこの舞台を知り尽くした「中山巧者」たちが牙を向くのか、極めて興味深いメンバー構成となっています。
特に注目すべきは、非根幹距離で無類の強さを誇るレーベンスティール、昨年の2着馬で自在な立ち回りが武器のエコロヴァルツ、そして中山金杯を制し勢いに乗る新星カラマティアノスらによる、ハイレベルな指数・適性バトルです。
さらに、完全復活を予感させる末脚を見せたG1馬シャンパンカラーや、長期休養からエプソムCを制した不屈の先行馬セイウンハーデスなど、一筋縄ではいかない実力派ベテラン勢も虎視眈々と主役の座を狙っています。
開幕週の馬場を味方につけるのは、先行力か、それとも外からねじ伏せる地力か。各馬の距離適性、血統、そして近走のパフォーマンスを徹底分析し、波乱含みの伝統の一戦を解き明かします。
有力馬【診断】
カラマティアノス(牡4・美浦:奥村武)
父:レイデオロ × 母:ダンサール(母父:ハーツクライ)
主な実績:中山金杯(G3) 1着、共同通信杯(G3) 2着
近況:2026年 中山記念(G2)に特別登録
カラマティアノス
■ 距離適性:1800m 〜 2000m(ベスト)これまでの戦績から、1800mから2000mがベストの中距離巧者です。2000mの中山金杯を勝利し、1800mの共同通信杯でも2着と、この距離域では極めて安定したパフォーマンスを見せています。2400m(ダービー)では12着と大敗しており、現状はスタミナ勝負よりも、ある程度の時計が要求される中距離戦が向いています。
■ コース適性:中山・東京(共用可能だが中山に高い適性)
中山コース: 直近の中山金杯での勝利、また未勝利戦での好走など、小回りや坂のあるコースを苦にしない器用さがあります。
東京コース: 共同通信杯で上がり33.4秒を繰り出して2着に入っており、直線の長いコースでも末脚を伸ばせる二段構えの強みがあります。
ダート適性: 1度ダート(ペルセウスS)を使っていますが、12着と大敗。完全な芝馬と判断して良いでしょう。
■ 血統:持続力と底力のバランス父レイデオロ: キングカメハメハ系らしい持続力と、中山2000m(皐月賞5着、ホープフルS1着)や東京2400m(ダービー1着)で求められる総合力を引き継いでいます。
母父ハーツクライ: 成長力とタフさを補完。4歳を迎えての中山金杯制覇は、この血統らしい「古馬になっての充実期」の始まりを感じさせます。
■ スピード値・上がり上がり性能: スローペースからの瞬発力勝負(共同通信杯 33.4秒)にも対応できますが、本領は「持続的な末脚」にあります。
高速決着への対応: 京成杯AH(1.31.8)のような極端なマイルの高速時計勝負では10着と遅れており、スピード一辺倒の展開よりは、中距離特有のタフな流れが理想です。
■ 脚質:自在性のある先行・好位差し中山金杯では4-4-3-2番手と、早めに動いて押し切る「王綱の競馬」を見せました。キャリア初期は後方からの競馬が目立ちましたが、近走はゲートを出てから好位に付けられるようになっており、脚質の幅が広がったことが近走の安定感に繋がっています。
■ 総合評価中山金杯を制して勢いに乗る4歳馬。中山記念に向けては、過去に同コース(中山2000m)で重賞を勝っている点は大きなアドバンテージです。開幕週に近い馬場状態で好位から立ち回れる現在の脚質は、中山1800mという特殊な舞台において非常に強力な武器となるでしょう。
チェルヴィニア(牝5・美浦:木村哲也)
父:ハービンジャー × 母:チェッキーノ(母父:キングカメハメハ)
主な実績:オークス(G1) 1着、秋華賞(G1) 1着、アルテミスS(G3) 1着
近況:2026年 中山記念(G2)に特別登録
チェルヴィニア
■ 距離適性:1800m 〜 2400m(中〜長距離)2歳時からマイル重賞を勝っていますが、本領を発揮したのはオークス(2400m)や秋華賞(2000m)といった根幹距離のG1です。
1800mへの対応: 新潟の未勝利戦(1800m)で圧勝歴があり、毎日王冠でも0.7秒差の7着に踏みとどまっています。マイルCS(1600m)での10着敗退を見る限り、現在は1600mでは忙しく、1800m以上でゆったり追走できる展開がベストです。
■ コース適性:東京・京都(左回り・外回り向き)
コース傾向: オークス、秋華賞、ジャパンカップ(4着)の内容から、直線の長いコースや外回りでトップスピードを維持する持続力勝負に高い適性があります。
中山・小回り適性: 今回の中山記念が意外にも中山コース初参戦となります。ハービンジャー産駒らしいパワーはあるものの、器用な立ち回りが求められる中山1800mの内回りコースへの対応が最大の鍵となります。
■ 血統:欧州の馬力と日本のスピードの融合父ハービンジャー: ディアドラやノームコアのように、古馬になってからのタフな持続力が武器。急坂のある中山コース自体は血統的にプラスに働く可能性があります。
母チェッキーノ: オークス2着、フローラS1着と府中の中距離で輝いた快速牝馬。この母から受け継いだスピードが、ハービンジャーの重厚さを引き締めています。
■ スピード値・上がり上がり性能: 2歳未勝利で見せた上がり33.0秒、毎日王冠の33.8秒など、速い上がりを繰り出す能力は世代トップクラスです。
近況の課題: 直近2戦(毎日王冠・マイルCS)では、以前のような爆発的な末脚が見られていません。5歳牝馬として、当時のキレが戻っているか、あるいはタフな条件で地力を活かす競馬にシフトできるかが焦点です。
■ 脚質:変幻自在の差し基本的には中団からレースを進める差し馬ですが、ジャパンカップでは3番手から運ぶなど、ルメール騎手の手綱で自在な立ち回りを見せてきました。中山記念は先行有利になりやすいレース。立ち回りひとつで結果が大きく変わるタイプと言えます。
■ 総合評価世代女王としての実績はメンバー中でも最上位。前走のマイルCS10着は距離不足の感もあり、1800mへの延長はプラス材料です。**「初の中山コース」と「近走の勝ちきれない内容」**が不安点として挙げられますが、地力はG1級。別定戦で斤量を背負う立場となりますが、ここをステップに再び頂点を狙えるか、試金石の一戦となります。
レーベンスティール(牡6・美浦:田中博康)
父:リアルスティール × 母:トウカイライフ(母父:トウカイテイオー)
主な実績:毎日王冠(G2) 1着、オールカマー(G2) 1着、セントライト記念(G2) 1着
近況:2026年 中山記念(G2)に特別登録
レーベンスティール
■ 距離適性:1800m 〜 2200m(非根幹距離のエース)1800mの毎日王冠、エプソムC、2200mのセントライト記念、オールカマーを制しており、非根幹距離(400の倍数以外)のスペシャリストです。
1800m適性: 今回と同距離の1800mでは【2-1-1-0】(海外含まず)と一度も崩れていません。マイルCS(1600m)では追走に苦労して12着に敗れましたが、1ハロン延びる今回は追走が楽になり、パフォーマンスが跳ね上がる可能性が高いです。
■ コース適性:中山・東京(場所を問わない機動力)
中山コース: セントライト記念で見せた「インを突いて突き抜ける」立ち回りと、オールカマーの「先行押し切り」の両方が可能です。急坂も苦にせず、中山の1800m〜2200mは現役屈指の適性を持っています。
コース実績: 中山では重賞2勝を含め、非常に高い安定感を誇ります。トリッキーな中山1800mは、この馬の機動力と勝負根性を最も活かせる舞台の一つです。
■ 血統:サンデーサイレンス系の王道と伝説の融合
父リアルスティール: ドバイターフ(1800m)勝ち馬であり、その産駒も1800m付近でスピードと持続力を発揮する傾向があります。
母父トウカイテイオー: 日本の競馬ファンの記憶に残る名馬の血を継いでいます。トウカイテイオー由来のしなやかさと、勝負どころでの一瞬の加速力がこの馬の武器です。
■ スピード値・上がり高速馬場への対応: 毎日王冠(1.44.0)で見せた通り、高速決着に対応できるスピードの絶対値を持っています。
上がり: スローペースなら33秒台前半を繰り出せますが、むしろ1.44秒台の淀みのない流れで他馬の脚を削りながら自分も止まらない、パワー型のスピードが魅力です。
■ 脚質:変幻自在の立ち回り以前は差す競馬が主流でしたが、昨年の毎日王冠やオールカマーでは3〜4番手の好位から競馬を組み立てる「先行力」を見せています。斤量59kgを背負ってエプソムCを勝ち切ったように、タフな展開や重い斤量も克服できる精神的な強さがあります。
■ 総合評価G1タイトルこそ未獲得ですが、G2・G3における安定感と「1800m適性」はメンバー中ナンバーワンと言っても過言ではありません。前走の大敗で人気を落とすようなら絶好の狙い目となります。6歳を迎えましたが、毎日王冠で見せた走りに衰えは感じられず、得意の中山・得意の距離で重賞4勝目の期待がかかる一頭です。
サンストックトン(牡7・美浦:堀内岳志)
父:ワールドエース × 母:シナル(母父:キングカメハメハ)
主な実績:アメリカJCC(G2) 5着、STV賞(3勝クラス) 1着
近況:2026年 中山記念(G2)に特別登録
サンストックトン
■ 距離適性:1800m 〜 2200m(中距離の善戦マン)キャリアを通じて1800mから2000mを主戦場としてきた中距離馬です。
距離短縮への対応: 近走は2000m〜2200mを使われていますが、過去には1800mでアルナシーム(後の重賞勝ち馬)と接戦を演じるなど、マイルに近いスピード勝負にも対応できる下地があります。ただし、7歳という年齢を考えると、1800mのG2レベルのスピード決着に対応できるかが鍵になります。
■ コース適性:中山・北海道(小回り・洋芝・タフな馬場)
中山巧者: 中山コースは【1-3-1-5】と非常に相性が良く、特に前走のAJCCでは16番人気という低評価を覆して5着に食い込みました。急坂を苦にせず、最後までバテずに伸びてくるタフさが持ち味です。
洋芝適性: 函館や札幌でも好走が多く、馬場が荒れてきたり、力が要求される状況で真価を発揮します。開幕週の高速馬場よりは、少し時計の掛かる馬場状態が理想です。
■ 血統:ディープ系のスピードと機動力父ワールドエース: マイラーとしてのスピードと、きさらぎ賞で見せたような爆発力を併せ持つ種牡馬。その産駒である本馬も、一瞬のキレよりは長く脚を使う持続力に寄っています。
母父キングカメハメハ: 配合にパワーと先行力を補完。この血の影響か、中山の急坂やタフな馬場での粘り強さに繋がっています。
■ スピード値・上がり上がりの安定感: 展開に左右される面はありますが、近走でも34秒台〜35秒台の脚を確実に使っています。
爆発力の欠如: G1級の瞬発力勝負になると見劣りしますが、前走のAJCC(上がり34.8秒)のように、他馬が苦しむ流れで相対的に浮上してくるタイプです。
■ 脚質:中団・後方からの持続力勝負かつては先行する競馬も見せていましたが、現在は中団やや後方に待機し、勝負どころからじわじわと位置を押し上げる競馬が定着しています。松岡騎手とのコンビでは思い切ったイン突きや捲りを見せることもあり、内枠を引いた際の立ち回りには注意が必要です。
■ 総合評価7歳馬ですが、前走のAJCCで見せた内容は衰えどころか充実一途を感じさせるものでした。G2ではあと一歩足りない場面も目立ちますが、**「得意の中山」「松岡騎手との継続コンビ」「タフな展開への適性」**が噛み合えば、再び高配当を演出する不気味な存在です。特に上位陣が牽制し合って前が苦しくなる展開になれば、この馬の持続力が活きてくるでしょう。
エコロヴァルツ(牡5・栗東:牧浦充徳)
父:ブラックタイド × 母:プティプランセス(母父:キングカメハメハ)
主な実績:朝日杯FS(G1) 2着、中山記念(G2) 2着、福島記念(G3) 2着
近況:2026年 中山記念(G2)に特別登録
エコロヴァルツ
エコロヴァルツ
■ 距離適性:1600m 〜 2000m(マイル〜中距離)マイルG1(朝日杯FS)での2着から、2000mのG1(大阪杯)4着まで、幅広い距離で一線級の力を示しています。
1800m適性: 昨年の中山記念でハナ差の2着、ディセンバーSで1着と、中山1800mは【1-1-0-0】。この馬にとって**最もパフォーマンスを発揮できる「ベストの舞台」**と言っても過言ではありません。
■ コース適性:中山・小回り(現役屈指の立ち回り)
中山適性: 過去の中山での走りを見ても、急坂やコーナーでの加速が非常にスムーズです。先行しても控えても中山の短い直線を攻略できる機動力があります。
コース実績: 昨年の同レース2着の実績は、メンバー中でも最上位の適性証明となります。
■ 血統:キタサンブラックの半兄を持つ成長力
父ブラックタイド: 名馬キタサンブラックの父として知られ、産駒は成長力と先行しての粘り強さが特徴です。5歳を迎えた本馬も、使い込まれながら着実に地力を強化しています。
母父キングカメハメハ: 配合に安定感とスピードを付加。ブラックタイド産駒特有の「重さ」をうまく中和し、芝のスピード決着にも対応できる柔軟性を与えています。
■ スピード値・上がり持続的な末脚: 追い込みで2着した朝日杯FSから、逃げ・先行で見せたダービーやセントライト記念まで、どの位置からでも上がり上位の脚を使えます。
展開不問: 福島記念(58.5kgのトップハンデ)でも上がり33.8秒を繰り出して2着。厳しい条件でも崩れない確実なスピード能力を持っています。
■ 脚質:究極の自在性この馬の最大の強みは、逃げ・先行・差し、どの戦法も高いレベルでこなせる点です。岩田康誠騎手とのコンビでは逃げの手に出ることもあれば、武豊騎手やデムーロ騎手の手綱では控えて末脚を伸ばすこともあります。相手関係や枠順を見て戦術を切り替えられるため、中山記念のような開幕週の馬場でも柔軟に対応可能です。
■ 総合評価昨年のリベンジを誓う一戦。2025年もG1大阪杯4着、重賞2着2回と、勝ち切れないまでも能力の高さは証明済みです。中山1800mという舞台設定は、この馬の機動力と自在性を最大限に活かせる条件。斤量58kg前後(別定)での出走となりますが、他馬と比較してもコース適性の差で一歩リードしている存在と言えます。
シャンパンカラー(牡6・美浦:田中剛)
父:ドゥラメンテ × 母:メモリアルライフ(母父:レックレスアバンダン)
主な実績:NHKマイルC(G1) 1着、ニュージーランドT(G2) 3着
近況:前走、東京新聞杯(G3)で上がり32.8秒を記録し4着。中山記念(G2)に特別登録。
シャンパンカラー
■ 距離適性:1600m 〜 1800m(マイラー寄りの中距離対応可)G1勝ち鞍はマイルですが、直近の走法や血統背景から1800mへの対応は十分可能です。
距離延長の是非: 2000mの京成杯では6着に敗れていますが、当時はキャリアが浅く、現在はタフさが備わってきています。近走のマイル戦では後方からの競馬が定着しており、1ハロン延びることで追走に余裕ができれば、自慢の末脚がより活きる可能性があります。
■ コース適性:東京・中山(坂を苦にしないパワー)
中山実績: ニュージーランドTで3着、京成杯6着など、中山コース自体は経験済みです。NHKマイルCを稍重で制しているように、パワーを要する馬場や、中山の急坂を苦にしない力強さがあります。
コースの鍵: 直線の短い中山1800mにおいて、近走のような極端な後方待機策が間に合うかどうかが焦点です。前走同様、岩田康誠騎手が継続騎乗なら、思い切ったイン突きや早めのスパートを狙ってくるでしょう。
■ 血統:ドゥラメンテ産駒らしい爆発力
父ドゥラメンテ: 産駒は距離の融通が利き、かつ強烈な瞬発力を備えるのが特徴です。6歳となった現在、精神的な落ち着きが出てくれば、中距離域での安定感が増す血統構成です。
母父レックレスアバンダン: 欧州のスプリントG1馬。この血がシャンパンカラーの勝負所での一瞬の脚(前走の上がり32.8秒)を支えています。
■ スピード値・上がり驚異の上がり性能: 前走の東京新聞杯では、負けはしたものの上がり32.8秒という凄まじい脚を使いました。これは全出走馬中でトップクラスの数字であり、末脚の絶対値が戻ってきたことを示しています。
復調の気配: 長いスランプにありましたが、直近の指数や内容を見る限り、心身のバランスが整い、ようやく「G1馬の輝き」を取り戻しつつあります。
■ 脚質:究極の追い込み現在は後方で脚を溜めに溜め、直線にかけるスタイルが確立されています。中山記念は先行馬が有利なレースですが、もしハイペースになって前が崩れる展開になれば、大外から(あるいはインから)一気に突き抜けるシーンがあっても驚けません。
■ 総合評価長く不振が続いていましたが、前走の内容は「復活」を確信させるものでした。中山1800mという舞台は、本来は器用な立ち回りが求められるため、本馬の脚質とは相反する面もあります。しかし、59kgを背負って好走した実績や、近走のスピード値の回復を考えれば、人気薄での一発が最も怖い存在です。実績馬たちが牽制し合う中で、死角から飛んでくるシャンパンカラーの末脚には警戒が必要です。
セイウンハーデス(牡7・栗東:橋口慎介)
父:シルバーステート × 母:ハイノリッジ(母父:マンハッタンカフェ)
主な実績:エプソムC(G3) 1着、七夕賞(G3) 1着、新潟大賞典(G3) 2着
近況:昨秋の天皇賞・秋(7着)を経て、中山記念(G2)に特別登録。
セイウンハーデス
■ 距離適性:1800m 〜 2000m(高速中距離の鬼)本質的には「1800m〜2000m」で淀みのないラップを刻む形が最も強い馬です。
1800mの適性: 昨年のエプソムCでは、稍重ながら1.43.9というレコードに迫る超抜時計で勝利。スピードの持続力は現役でもトップクラスです。
距離の柔軟性: 菊花賞で逃げた経験もありますが、ベストはやはり今回の中山記念と同じ1800m付近。息を入れやすい距離で先行力を活かす競馬が理想です。
■ コース適性:東京・新潟・中山(場所を選ばぬ先行力)
中山実績: セントライト記念(4着)があり、中山の急坂も苦にしません。器用さと馬力があるため、中山1800mの小回り+急坂という条件は、この馬の持ち味である「粘り強さ」を発揮しやすい舞台です。
馬場状態: 新潟大賞典(2着)で見せたように、不良馬場でも高いパフォーマンスを発揮できるタフさを持っています。当日の馬場が荒れても開幕週の高速決着になっても、対応可能な守備範囲の広さが魅力です。
■ 血統:シルバーステート産駒の完成形
父シルバーステート: 産駒にはスピードと早熟性が目立ちますが、本馬は7歳にして充実期。父譲りのスピード持続力を、マンハッタンカフェ(母父)譲りのスタミナで補完しています。
成長力: 大きな怪我を乗り越えて昨年のエプソムCを勝ち切った精神力と、年齢を重ねてよりタフになった馬体は、橋口厩舎の調整力の賜物と言えます。
■ スピード値・上がり持続型スピード: 究極の瞬発力勝負(天皇賞・秋の上がり32秒台など)では見劣りしますが、前々で受けて上がり34秒台でまとめる「バテない強さ」が武器です。
時計勝負に強い: エプソムCの高速決着が示す通り、高いレベルのスピードを長時間維持する能力に長けています。
■ 脚質:機動力抜群の先行・逃げ基本は番手からの抜け出し、あるいは単騎逃げが理想です。ジャパンカップでは果敢に逃げて見せ場を作りました。今回の中山1800mという、最初のコーナーまでが短いコースレイアウトでは、この先行力が絶大なアドバンテージになります。
■ 総合評価7歳という年齢を感じさせない高いスピード能力を保持しています。特に1800mの重賞勝ちがある点は、1600m組や2000m組が入り混じる中山記念において大きな強みです。エコロヴァルツやレーベンスティールといった有力馬よりも前で競馬をすることが予想され、開幕週の馬場を味方に「行った行った」の展開に持ち込めれば、そのまま押し切っても不思議ではありません。
ニシノエージェント(牡4・美浦:千葉直人)
父:イスラボニータ × 母:ビクトリアスマイル(母父:ノヴェリスト)
主な実績:京成杯(G3) 1着
近況:中山金杯14着から巻き返しを期して中山記念(G2)に特別登録。
ニシノエージェント
■ 距離適性:1800m 〜 2000m(中距離・小回り向き)未勝利勝ちが1800m、重賞勝ちが2000mと、この距離域での機動力が持ち味です。
距離短縮への対応: ダービー(2400m)は大敗、近走も2000mを中心に使われていますが、中山1800mへの距離短縮はプラスに働く可能性が高いです。父イスラボニータの産駒らしく、マイル寄りのスピードと中距離の粘り強さを兼ね備えています。
■ コース適性:中山(ベストコース)
中山巧者: 全2勝を中山で挙げており、京成杯で見せた4角での進出は圧巻でした。中山の急坂やトリッキーなコーナーリングを得意とする「中山の申し子」的な適性を持っています。
近走の課題: 前走の中山金杯では14着と大敗していますが、後方から全く見せ場を作れなかったもので、位置取りや展開が噛み合わなかった印象です。得意の条件に戻っての変身に注意が必要です。
■ 血統:持続力と粘りのイスラボニータ産駒父イスラボニータ: 皐月賞馬であり、中山記念でも好走歴がある父の血を色濃く継いでいます。一瞬のキレよりも、長く脚を使い続ける持続力が武器です。
母父ノヴェリスト: 欧州のスタミナとタフさを補完。この血が、冬場の中山や荒れた馬場、力が必要な展開での強さを支えています。
■ スピード値・上がり
上がり: 京成杯では上がり35.4秒を要する展開を差し切りました。速い上がりの瞬発力勝負よりも、上がりのかかる消耗戦や、持続力が問われる展開でこそ真価を発揮します。
時計: 京成杯の勝ち時計1.59.9は優秀。G2レベルの時計勝負にも対応できる下地はあります。
■ 脚質:機動力を活かした差し京成杯では中団後方から一気に捲り上げる競馬を見せましたが、本来は皐月賞(4番手)で見せたように前々で運ぶことも可能です。立ち回りひとつで上位に食い込める器用さがあるため、田辺騎手(前走)や手の内を知る津村騎手とのコンビなら不気味な存在です。
■ 総合評価近走は振るわない成績が続いていますが、中山重賞勝ちの実績は無視できません。特に中山1800mという舞台は、本馬が最も得意とする「コーナーでの加速」を活かせる絶好の舞台です。カラマティアノスやレーベンスティールといった人気馬が牽制し合う中、京成杯の時のように死角から捲り差してくるシーンは想定しておくべきでしょう。4歳馬らしい成長力にも期待がかかります。
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