[人気薄の考察] 2025 菊花賞で高配当を呼んだ「13番人気」エキサイトバイオの血統・適性|競馬-神がかり
2025年のクラシック最終戦、第86回菊花賞は、エネルジコが勝利を収めましたが、レースの配当を大きく跳ね上げたのは、なんと単勝82.6倍の13番人気、エキサイトバイオの3着激走でした。この結果、3連複は4万馬券、3連単は14万馬券という大波乱に。
なぜ、ほとんどノーマークだったこの一頭が、稍重の京都芝3000mというタフな舞台で、並み居る強豪を相手に上位に食い込めたのでしょうか? 鞍上の荻野極騎手が「上手に自分から動くレースができた」と語ったレース内容を深掘りしつつ、ベールに包まれていたエキサイトバイオの血統的な背景と、今回の長距離・タフ馬場への隠れた適性を徹底的に考察します。この一戦で得られた、穴馬を見抜くためのヒントを探ります。
菊花賞【結果、払戻金】
2025年10月26日 3回京都9日目
11R 第86回 菊花賞(GI)
2025/10/26(日) 3回京都9日 11R
菊花賞 G1
3歳オープン (国際)牡・牝(指) 馬齢
芝右3000m (Aコース)
第86回 菊花賞の5着までの着順結果を、着順、馬名、人気の順で箇条書きにします。
1着: エネルジコ(1人気)
2着: エリキング(2人気)
3着: エキサイトバイオ(13人気)
4着: ゲルチュタール(5人気)
5着: レッドバンデ(9人気
、第86回 菊花賞の払戻金を箇条書きで記載します。
単勝: 9番 380円
複勝: 9番 180円
複勝: 15番 190円
複勝: 14番 1,180円
枠連: 5-7 1,010円
馬連: 9-15 1,110円
馬単: 9-15 2,100円
ワイド: 9-15 540円
ワイド: 9-14 5,480円
ワイド: 14-15 8,370円
3連複: 9-14-15 45,690円
3連単: 9-15-14 140,270円
【推奨馬】
印、馬番、名前
◎15,エリキング
◯14,エキサイトバイオ
▲6,ミラージュナイト
△12,ゲルチュタール
☆18,レッドバンデ
【推奨馬券】
馬連、3連複、3連単
ボックス
6,12,14,15,18
第86回 菊花賞(GI)レース回顧:エネルジコ、新王道を行くスタミナと末脚
2025年10月26日、京都競馬場で行われたクラシック三冠の最終戦、第86回菊花賞(GI)は、小雨が降りしきる稍重の馬場で行われました。レースは断然の1・2番人気が貫禄を見せつつも、混戦の中で底力を見せたエネルジコ(牡3、高柳瑞厩舎、C.ルメール騎手)が、後方一気の差し切りで栄冠を手にしました。
【レース概況】 超スローからの上がり勝負
3000mの長丁場、そして稍重というタフなコンディションながら、レースは極端なスローペースで展開しました。前半1000mの通過が62.9秒と推定されるように、先行勢は牽制し合い、ジーティーアダマンがハナに立ち、ヤマニンブークリエ、レクスノヴァスらが続く形。多くの馬が折り合いに苦労せず、中団も団子状態。
レースが動いたのは2周目の向正面。武豊騎乗のマイユニバースがポジションを上げ、それに合わせて有力各馬も進出を開始します。この時のペースアップが、スローで溜め込んだスタミナと瞬発力を問う勝負どころとなりました。勝負の分かれ目となった上がり3ハロンのラップは、11.9-11.5-11.9秒。
最後の直線、早めに先頭に立ったエキサイトバイオが粘るところへ、内からエリキングが、大外からエネルジコが鋭い末脚で襲いかかりました。
【勝者】 エネルジコ:ルメール騎手、驚異の菊花賞3連覇
優勝したエネルジコは、スタートで出遅れ(1馬身不利)たこともあり、道中は後方からレースを進めました。ルメール騎手のコメント通り、「長い距離で時間がある」ことを利し、向正面から徐々に進出。
勝負どころでは、武豊騎手のマイユニバースの直後という絶好のポジション取りに成功しました。直線に向くと、上がり3F35.0秒というメンバー最速タイの鋭い末脚を繰り出し、先行勢をまとめて飲み込みました。勝ちタイムは3.04.0。
このタフな馬場での差し切り勝ちは、まさにスタミナと瞬発力を兼ね備えた証拠。鞍上のC.ルメール騎手は、この勝利で菊花賞3連覇という偉業を達成。名手の好判断と、エネルジコの爆発的な末脚が見事に融合した勝利と言えるでしょう。
【惜敗】 エリキング:王者には一歩及ばずも底力示す
2番人気のエリキング(川田将雅騎手)は、道中後方17番手という位置取り。エネルジコとほぼ同じ位置から、直線で大外一気の勝負に出ました。上がり3F35.2秒の脚で猛追しましたが、クビ差届かず2着。川田騎手が「精一杯走り切ってよく頑張ってくれたのですが、1頭いましたね」と語ったように、勝ったエネルジコを褒めるしかない内容でした。
【波乱の立役者】 エキサイトバイオ:驚愕の激走で3着
最大の波乱を演出したのは13番人気のエキサイトバイオ(荻野極騎手)。道中を先行集団の好位で運び、最後の直線で一旦は先頭に立つ積極策。勝ち馬2頭には差されましたが、上がり3F35.7秒で粘り込み3着を確保。単勝82.6倍、3連複45,690円、3連単140,270円という高配当決着の立役者となりました。荻野極騎手が「上手に自分から動くレースができて、強い競馬でした」と称賛したように、強い競馬でした。
【その他特筆すべき点】
- 4着のゲルチュタール(坂井瑠星騎手)は、初の一線級相手に差のない競馬を見せ、能力の高さを示しました。
- 3番人気のショウヘイは14着。岩田望騎手が「折り合いに苦労した」「3000メートルは決して適性距離ではない」と語ったように、長距離適性の課題が明確になった一戦でした。
- 4番人気のマイユニバース(武豊騎手)は、直線で失速し13着。スタートの遅れから切り替えたものの、勝負どころで脚がなくなったのは、キャリアの中で糧となるでしょう。
超スローペースが故に、ラストの切れ味と長距離のスタミナが問われる、トリッキーなレースとなりました。エネルジコは、その両方を兼ね備えた新王者の誕生を印象付ける勝利となりました。
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第86回 菊花賞(GI)推奨馬券 考察
この菊花賞は、長距離適性だけでなく、稍重馬場で求められる底力と、スローペースから一転する瞬発力に対応できる柔軟性を重視し、以下の5頭を選抜し、ボックス馬券で広範囲にカバーすることを戦略としました。
1. 推奨馬の選定理由と結果評価
印 馬番 馬名 選定理由(予想時)
結果(着順)結果評価
◎ 15 エリキング最も安定した実績を持ち、川田騎手の手腕に期待。距離延長も克服できるスタミナがあると判断し、本命。 2着 完璧な判断。勝ち馬がいなければ勝利だった。
◯ 14 エキサイトバイオ 人気薄ながら、先行力とタフな馬場への適性を内包しているとみて対抗評価。一発の魅力。 3着 大成功。13番人気を対抗に抜擢できたのは最大の功績。
▲ 6 ミラージュナイト 長距離での持続力に期待。藤岡佑騎手とのコンビで内からロスなく立ち回れば浮上可能と評価。 6着 惜敗。掲示板までは確保したが、馬券内には届かず。
△ 12 ゲルチュタール 堅実な末脚を持ち、先行集団からスムーズに抜け出せれば好勝負可能と判断。 4着 好判断。人気以上の走り。連下に加えて正解。
☆ 18 レッドバンデ 大外枠を懸念しつつも、佐々木大騎手の手腕と、馬自体の重馬場での底力に期待して押さえ。 5着 好判断。枠の不利を克服し、掲示板を確保。
2. 推奨馬券(ボックス)の考察と結果評価
【推奨馬券】 馬連・3連複・3連単 ボックス (6, 12, 14, 15, 18)この馬券構成は、人気の一角である**エリキング(15)**を本命としつつ、**エキサイトバイオ(14)**という大穴を対抗に据えたことで、高配当を狙うという戦略でした。
3. 総括:予想の成功点と敗因
- 【成功点:大穴の抜擢】
- **エキサイトバイオ(14)**を対抗(◯)に抜擢できたことは、予想の最大の成功です。13番人気という低評価にもかかわらず、その先行力とタフな舞台への適性を見抜けた洞察力は、高配当の可能性を呼び込むものでした。
- ゲルチュタール(12)、**レッドバンデ(18)**といった人気より上の着順に入った馬たちを連下候補に選定できており、中穴サイドへの目利きは正確でした。
- 【敗因:最大の盲点「エネルジコ(9)」】馬券の致命的なミスは、勝ち馬である1番人気のエネルジコ(9)を推奨馬に入れられなかったことです。9番エネルジコは、後方からの競馬を選択しつつも、ルメール騎手の好判断で向正面からポジションを上げ、鋭い末脚(上がり3F 35.0秒)で差し切りました。私の予想では、先行・好位差しタイプに重点を置きすぎてしまい、後方一気の差し脚を持つこの馬を評価しきれていませんでした。
- 【結論】個々の能力評価としては、2着、3着、4着、5着馬を見事に拾い上げており、特に13番人気を対抗評価とした眼力は評価できます。
- しかし、馬券は入線した3頭全てを網羅しなければ意味がありません。今回は、最も重要である「勝ち馬エネルジコ(9)」
- を推奨馬から外してしまったため、高配当の3連複・3連単はもちろん、本命対抗の馬連さえも的中しないという、**「予想は当たり、馬券は外れる」**
- という最も悔しい結果となりました。次回は、堅実な人気馬であっても、勝つ可能性のある馬は必ずボックスに含めるという、馬券の基本戦略を見直す必要があります。
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