【日本ダービー回顧】執念の戴冠!クロワデュノール復活劇と川田将雅◎エリキングの未来図
【日本ダービー回顧】執念の戴冠!クロワデュノール復活劇と川田将雅◎エリキングの未来図2025年の日本ダービーは、北村友一騎手とクロワデュノールが、まさに執念で掴み取った勝利でした。皐月賞からの巻き返しを狙った彼らが、東京の長い直線を力強く駆け抜け、栄光のゴール板を鮮やかに捉える瞬間は、見る者の胸を熱くしました。
一方、大外から矢のような末脚で追い込んできた川田将雅騎手のエリキング。惜しくも馬券内には届きませんでしたが、その走りは「もしや…」という期待を抱かせ、今後の大舞台での活躍を強く予感させるものでした。混戦模様のダービーを制した者、惜敗した者、それぞれのドラマが交錯した一戦を、詳細なレース展開とともに振り返ります。
東京優駿【レース結果】
北村友一騎手とクロワデュノールが、まさに執念で掴み取った勝利
⬛レース結果
2025/6/1(日) 2回東京12日 11R
東京優駿 G1
3歳オープン (国際)牡・牝(指) 馬齢
芝左2400m (Cコース) 18頭 良
2025年日本ダービーの結果は以下の通りです。
1着▲クロワデュノール (1人気)
2着△マスカレードボール (3人気)
3着 ショウヘイ (6番人気)
4着✕サトノシャイニング (5人気)
5着◎エリキング (8番人気)
2025年日本ダービーの払戻金は以下の通りです。
* 単勝: 13番 210円
* 複勝: 13番 110円, 17番 190円, 2番 300円
* 枠連: 7-8 420円
* 馬連: 13-17 560円
* ワイド: 13-17 280円, 2-13 620円, 2-17 1,310円
* 馬単: 13-17 870円
* 3連複: 2-13-17 2,990円
* 3連単: 13-17-2 8,460円
ご注意:この結果と払戻金は速報に基づいています。必ずJRA(日本中央競馬会)の公式発表をご確認ください。
レース回顧
逆境を越え、
栄光の蹄跡
【ダービー2025】クロワデュノールが描いた不死鳥の軌跡、そして川田将雅のエリキングが残した衝撃の足跡
レース序盤の攻防
ゲートが開くと、ルメール騎手が騎乗するショウヘイが内から好スタートを切りました
大外からは武豊騎手のサトノシャイニング、そして田辺裕信騎手が手綱を取るホウオウアートマンも並ぶように先頭集団を形成。各馬が譲らないまま最初のコーナーへと差し掛かっていきます。

向正面からレース中盤にかけて
向正面に入ると、各馬の隊列が落ち着いてきました。
先頭を走るのはホウオウアートマン。その後ろにはサトノシャイニング、ショウヘイが続き、そして北村友一騎手が騎乗するクロワデュノールも皐月賞と同様に先行策で追走します。北村宏司騎手のファンダムは、クロワデュノールをマークするようにその後ろにつけ、坂井瑠星騎手のマスカレードボールも中団前寄りのポジションを確保。
一方、D.レーン騎手のミュージアムマイルは先頭からおよそ10馬身差の位置取りとなっています。1000mをちょうど60秒で通過した時点では、川田将雅騎手が騎乗するエリキングは中団より後ろで虎視眈々とレースの展開を窺っています。
3コーナーから直線にかけての攻防
3コーナーに差し掛かると、先頭をひた走るホウオウアートマンは、後続に10馬身もの差をつける大逃げを展開していました。
そして、いよいよ直線残り400m。内ラチ沿いで粘り込みを図るホウオウアートマンに、武豊騎手が騎乗するサトノシャイニングが並びかけ、そのまま抜け出しを図ります。
その頃、馬場の外からは北村友一騎手がクロワデュノールに満を持してゴーサインを出しました。坂の登りにかかると、わずかながらクロワデュノールの勢いが勝っているように見えました。残り200m、ここでショウヘイが力強く伸びてきました。その後ろからはマスカレードボールも懸命に追いますが、ミュージアムマイルは前の集団に届きそうにありません。
ダービーの栄光を掴む最後の100m
残り100m!ここでマスカレードボールがじりじりと伸び、2番手に浮上してきました。
しかし、この瞬間、北村友一騎手の全身には、背後から迫る、地面を激しく蹴散らす蹄の音が、恐怖にも似た痺れとなって伝わったに違いありません。
「行け!伸びろ!…頑張れ!」北村友一は、ダービーの勲章を掴むため、全身全霊でクロワデュノールに魂を込め、懸命に追いました。その一完歩一完歩に、渾身の力が込められています。残りわずか、坂井瑠星騎手はマスカレードボールの背で、勝利への執念を燃やしていました。しかし、その視界の端で、鬼気迫るクロワデュノールの末脚が、まるで異次元の加速を見せたのです。「くっ!やられた…届かない」。そう心の内で叫んだ瞬間、坂井瑠星はクロワデュノールと馬体を並べる間もなく、その差が変わらないのを悟りました。
そして、その刹那、北村友一騎手の魂が乗り移ったかのようなクロワデュノールの鼻面が、栄光のゴール板を鮮やかに捉えました。それは、ダービーの重圧、そして勝利への渇望が生み出した、まさに執念の勝利。クロワデュノールは、2着のマスカレードボールに3/4馬身差をつけ、見事、日本ダービーの覇者となりました。

ゴール後の交錯する想い
3着にはショウヘイが入り、そして、先行して粘り込みを図ったサトノシャイニングが4着を確保しました。
さらに、最後方から馬場の大外を矢のような豪脚で追い込んできた川田将雅騎手のエリキングが5着に食い込みました。ミュージアムマイルはそこからクビ差の6着でゴール板を駆け抜けました。
ゴールを迎えた刹那、それぞれの馬と騎手の胸には、まるで残留思念のように様々な想いが交錯します。
エリキングと川田将雅騎手には、この猛烈な追い込み脚を見せつけたことで、今後の大舞台での活躍が期待される未来が広がっていることでしょう。
一方、6着に敗れたミュージアムマイルと陣営には、皐月賞馬として秋シーズンを迎え撃つにあたり、「マイル路線が最適なのかもしれない」という、新たな戦略への思案が巡っているのかもしれません。それぞれの未来図が、今、ダービーのゴールライン上で鮮やかに描き出されていました。
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