モレイラ騎手の手綱が導く!トロヴァトーレ、ダービー卿CTを鮮やかに制覇!
中山競馬場で行われた春のマイル重賞、第57回ダービー卿チャレンジトロフィー(G3)は、単勝1番人気に支持されたトロヴァトーレが、J.モレイラ騎手の完璧な騎乗に応え、直線内を鋭く伸びて見事優勝。鹿戸雄一調教師、モレイラ騎手ともにこのレース初制覇となる快挙を成し遂げた。クビ差の2着にはコントラポスト、3着にはキープカルムが入り、波乱含みの春のマイル戦線を賑わせた。
ダービー卿CT
ダービー卿CT/結果
2025/4/5(土) 3回中山3日 11R
ダービー卿チャレンジ G3
4歳上オープン ハンデ 良
芝右1600m (Bコース) 14頭
着順
* 1着: △トロヴァトーレ
* 2着: ◯コントラポスト
* 3着: キープカルム
* 4着: マテンロウオリオン
* 5着: ゾンニッヒ
払戻金
2025年 ダービー卿チャレンジトロフィー(G3)の払戻金です。
* 単勝: 2番 トロヴァトーレ 170円
* 複勝:
* 2番 トロヴァトーレ 110円
* 7番 コントラポスト 230円
* 8番 キープカルム 250円
* 枠連: 2 – 5 690円
* 馬連: 2 – 7 910円⭕️
* ワイド:
* 2 – 7 380円⭕️
* 2 – 8 430円
* 7 – 8 1,130円
* 馬単: 2 → 7 1,250円
* 3連複: 2 – 7 – 8 3,070円
* 3連単: 2 → 7 → 8 9,170円
注記: 払戻金はJRA(日本中央競馬会)の発表に基づいています。念のため、正確な情報はJRAの公式発表をご確認ください。

レース回顧
混戦を制したトロヴァトーレ、◎シャンパンカラーは惜しくも届かず【レース結果】
スタート直後、アサカラキング、メイショウチタン、タシット、そして外のロジリオンが馬群を形成し、各馬一団となってレースは進んだ。しかし、4コーナーに差し掛かると、その馬場状態は目に付くほど悪化しており、各馬の蹄が芝を激しく跳ね上げる緩んだコンディションであったことが窺える。
直線に入ると、馬群は横一線に広がり、激しい追い比べが繰り広げられた。残り400mを切ったところで、マテンロウオリオンの横山典弘騎手が外から力強く追い上げを開始。その動きに呼応するように各馬もスパートをかける。
本命に推された◎シャンパンカラーは、4コーナーでやや体勢が流れる場面があり、追い出しが遅れる痛恨のロス。懸命に追い込んだものの、ゴール前わずかに及ばず、惜しい結果となった。
しかしながら、レース内容からは確実に力をつけていることが伺え、体幹が強化され経験を積めば、重賞での復活劇もそう遠くないだろう。
見事勝利を掴んだのはトロヴァトーレ。中団の内ラチ沿いでロスなく折り合い、直線では内ラチ沿いの僅かな隙間を突いて鋭く伸びた。完璧なレース運びと言えるだろう。クビ差で2着に敗れたコントラポストも健闘を見せたが、勝馬とは2.5キロのハンデ差があったにも関わらず、最後の直線で競り負けたのは、地力の差が出たと言わざるを得ない。
トロヴァトーレの直後につけたキープカルムも最後まで伸び脚を見せたが、今回の馬場状態や展開を考慮すると、より直線の長い東京コースの方がその末脚を活かせそうだ。
勝ったトロヴァトーレから殿のメイショウチタンまで、わずか1.1秒差という混戦模様ではあったが、先行勢は厳しい流れに巻き込まれ総崩れとなる結果に。
特に、58.5キロという斤量を背負い、タフな流れに苦しんだロジリオンは、本来の力を発揮できず大敗を喫してしまった。
今回のレースは、馬場状態や展開が大きく影響したものの、トロヴァトーレの巧みなレース運びと、◎シャンパンカラーは4コーナーで、緩んだ馬場に足を取られて滑り、もたついたことが追い出しの遅れに直結してしまった。
結果として、ゴール前で僅かに届かずという、なんとも歯痒い結末。ポテンシャルの高さは垣間見えるものの、この様な馬場への対応力不足が露呈したことは、陣営にとって大きな課題だろう。
体幹がしっかりすれば、という期待はあるものの、不安定な面を見せる現状では、その潜在能力を十分に発揮するには至っていないと言わざるを得ない。
