第60回関屋記念はカナテープがレコード更新でV! レイチェル・キング騎手は重賞連勝|競馬‐神がかり
2025年7月27日、新潟競馬場で行われたサマーマイルシリーズ第3戦、第60回関屋記念(G3)は、レイチェル・キング騎手騎乗のカナテープが1分31秒0のコースレコードを更新する走りで優勝。
キング騎手は前週の函館2歳S(エイシンディード)に続く2週連続の重賞制覇となりました。レースはシンフォーエバーがハナを主張し、ハクサンバード、シヴァースが好位を追走する展開。
カナテープは中団後方から脚をため、直線に入ると大外から豪快な末脚を繰り出しました。残り200mで先頭に立つと、そのまま後続の追撃を振り切り、見事な勝利を飾りました。
【関屋記念】新潟1600G3【レース結果】
レース結果、着順、払戻金
2025/7/27(日) 2回新潟2日 7R
関屋記念 G3
3歳上オープン (国際)(特指) ハンデ
芝左1600m (Aコース)
【本誌予想】
◎イミグラントソング 11着
◯レガーロデルシエロ 7着
馬連、ワイド ◎‐◯ 1点
2025年7月27日に行われた関屋記念の着順結果は以下の通りです。
1着: カナテープ (1人気)
2着: オフトレイル (10人気)
2着: ボンドガール (2人気) ※2着同着
4着: トランキリテ (11人気)
5着: シヴァース (4人気)
2025年7月27日に行われた関屋記念の払戻金は以下の通りです。
* 単勝:
* 14番 カナテープ: 480円
* 複勝:
* 14番 カナテープ: 190円
* 1番 オフトレイル: 890円
* 11番 ボンドガール: 420円
* 枠連:
* 1-6: 890円
* 馬連:
* 1-14: 2,000円
* ワイド:
* 1-14: 760円
* 11-14: 600円
* 1-11: 2,610円
* 馬単:
* 14-1: 3,620円
* 3連複:
* 1-11-14: 12,750円
* 3連単:
* 14-1-11: 39,780円
ご注意:この結果と払戻金は速報に基づいています。必ずJRA(日本中央競馬会)の公式発表をご確認ください。
レース回顧
レース概況
好天に恵まれ、絶好の馬場状態で行われた関屋記念。
スタートはほぼ揃い、最内枠からシンフォーエバーがハナを主張し、軽快に飛ばします。これにハクサンバード、シヴァース、ニシノスーベニアが続き、人気のアルセナールも好位を追走。
注目のボンドガールは中団よりやや後ろ、カナテープは後方からの競馬となりました。前半800mを45秒5、1000mを56秒9で通過するミドルペース。
逃げるシンフォーエバーが引っ張る隊列は縦長となり、各馬が虎視眈々と仕掛けのタイミングを窺います。4コーナーを回って直線に入ると、シンフォーエバーが粘り込みを図るも、後続が一気に差を詰めます。
カナテープ、レイチェルキングの「魔術」で大外一気のゴボウ抜き!
人馬一体の「渾身の芸術」
残り200m、開幕2日目の高速馬場となった新潟の直線は混沌のるつぼと化していた。
馬群の最奥からは、10番人気の伏兵オフトレイルが地鳴りのような追撃を開始。そのさらに内、グリーンベルトを縫うようにボンドガールが抜け出しにかかる。そして真ん中からはシヴァースも粘り腰を見せ、三つ巴の激しい鍔迫り合いを演じていた。
しかし、その激闘の中心に、突如として降り注いだ一条の光があった。大外から飛んできたのは、その日の新潟競馬場の誰もが本命視したカナテープだ。
鞍上は、今や「ターフの魔術師」の異名を取る女性騎手、レイチェルキング。彼女の右腕から繰り出される鞭は、もはや単なる「打撃」ではなかった。
それは、カナテープの背に宿る最後の闘志を呼び覚ます、まさに「生命の鼓動」――。しなる鞭が宙を切り裂くたびに、カナテープの四肢は大地を掴む爪となり、まるでジェットエンジンのように爆発的な推進力を生み出す。
一完歩ごとに加速するその脚は、まさに「韋駄天の再来」。高速馬場を味方につけ、先行するライバルたちは、まるで止まって見えるかのようにその影を急速に薄れさせていく。
「いけっ、カナテープ!」
「レイチェル!」
スタンドから万雷の叫びが降り注ぐ中、レイチェルキングは一切の躊躇なく、しかし無駄なく、鞭を振り続ける。
その鞭捌きは、まるで指揮者のタクトがオーケストラの音色を操るがごとく、カナテープの潜在能力を限界まで引き出し、最終ストレートのすべてを支配していた。
上がり3ハロン32秒5――。常識では考えられない、驚異的な末脚は、まさに「神速」。
ゴール寸前、力尽きかけたボンドガールとオフトレイルを、カナテープは影をも踏ませぬ勢いで鮮やかに差し切った。まるで稲妻が闇を切り裂くように、一瞬にして先頭へ躍り出る。
そして、その瞬間、レイチェルキングは天を仰いだ。彼女の顔には、この激戦を勝ち抜いた者だけが許される、最高の笑みが浮かんでいた。
栄光のゴールを駆け抜けたカナテープとレイチェルキング。それは、人馬一体の「渾身の芸術」が、数多のライバルを打ち破り、輝かしい栄冠を掴み取った感動的な瞬間だった。
写真判定の結果、2着はオフトレイルとボンドガールが同着。3着以下は、4着にトランキリテ、5着にシヴァースが入り、上位人気馬と穴馬が入り混じる波乱の決着となりました。
単勝4.4倍のカナテープが人気に応えましたが、馬連は11-14が760円と比較的堅い配当の一方で、1-14は3,620円、3連単は265番人気(14→1→11)の39,780円と、2着同着が波乱を演出しました。
レースを振り返って
カナテープはこれで重賞初制覇。レコードでの勝利は、この馬の能力の高さと、キング騎手の好騎乗が光る結果となりました。キング騎手は「…今日はすべてを出し切ってくれた」と喜びを語りました。
一方、同着となった2着争いは、関屋記念の歴史に残る名勝負として語り継がれることでしょう。特にオフトレイルの激走は、今後のレースでも注目を集めそうです。
関屋記念は、夏の新潟開催を盛り上げる一戦として今年も熱いドラマを繰り広げました。今後のサマーマイルシリーズの行方にも注目が集まります。
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2025年関屋記念:本誌予想を振り返る【馬券考察】
2025年7月27日に行われた関屋記念(G3)は、レイチェル・キング騎手騎乗のカナテープがレコード勝ちを収め、熱戦に幕を下ろしました。本誌の予想は残念ながら的中とはなりませんでしたが、今回の結果から改めて馬券検討の奥深さを痛感しています。
予想の反省:誤算と課題
本誌は今回の関屋記念で、◎イミグラントソングを本命に、そして◯にレガーロデルシエロを据え、馬連・ワイドでの本線勝負としました。
しかし、結果は厳しく、イミグラントソングが11着、レガーロデルシエロも7着と、共に掲示板を外す形となりました。
今回の敗因としてまず挙げられるのは、レースペースの読み違いです。1000m通過が56秒9という非常に速い流れは、1分31秒0というコースレコードが示す通り、先行馬にとっては厳しい展開でした。
レガーロデルシエロとシヴァースは、この潰れゆく先行集団の中で勝ち馬から0.3秒差に踏みとどまったことを考えると、その粘り強さは評価に値します。
一方で、イミグラントソングは追込脚質でありながら、このレコード決着の速いペースに対応しきれず、タイムも上がりも上位馬との差は明らかでした。
現時点での能力差が浮き彫りになったと言えるでしょう。ただし、今回の馬券作戦は、無闇に買い目の点数を増やすのではなく、比較的堅く収まる可能性を考慮した、ある意味保守的な損失を減らす思考でした。
消極的と言われればそれまでですが、すべての要素を読み切ることは不可能です。それならば、いっそのこと面白そうな2頭に期待を託すという選択をしたのです。
今後に向けて
今回の関屋記念の結果を踏まえ、今後の馬券検討においては、より一層ペース分析の精度向上とハンデ戦での適性見極めに力を入れていきたいと思います。
特に、高速馬場でのレコード決着が続く夏の新潟開催では、スピード能力と持続力を兼ね備えた馬を見抜く力が求められます。そして、何よりも忘れてはならないのが、競馬は水物であり、常にサプライズがあるということです。
今回のレースで示されたように、人気薄の激走も競馬の醍醐味の一つ。今後も固定観念にとらわれず、多角的な視点からレースを分析し、より的確な予想をお届けできるよう精進してまいります。今回の結果は悔しいものとなりましたが、この経験を糧に、次なる重賞レースでの雪辱を期したいと思います。
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