【大波乱決着】伏兵シリウスコルトが制覇!2着サブマリーナ、3着ハピも波乱演出 – 新潟大賞典2025 レース回顧
【波乱の新潟路】4歳馬シリウスコルトが人気を覆す勝利!上がり最速の末脚で迫るサブマリーナを振り切り、3着には伏兵ハピが食い込む大波乱決着となった2025年の新潟大賞典。過去の傾向を覆すサプライズが続出した激戦を、詳細なレース展開と上位馬の考察で振り返ります。
新潟大賞典芝2000mG3

【レース結果】
2025/5/17(土) 1回新潟5日 11R
新潟大賞典 G3
4歳上オープン (国際)(特指) ハンデ
芝左2000m (Bコース) 16頭 稍重
2025年新潟大賞典の上位5着までの結果は以下の通りです。
1着: シリウスコルト (8人気)
2着: サブマリーナ (3人気)
3着: ハピ (10人気)
4着: グランドカリナン (7人気)
5着: ボーンディスウェイ (6人気)
2025年新潟大賞典の払戻金は以下の通りです。
* 単勝: 8番 1,960円
* 複勝: 8番 560円, 14番 290円, 5番 700円
* 枠連: 4-7 1,350円
* ワイド: 8-14 2,150円, 5-8 5,950円, 5-14 3,130円
* 馬連: 8-14 5,910円
* 馬単: 8-14 12,230円
* 3連複: 5-8-14 56,220円
* 3連単: 8-14-5 399,750円
【レース回顧】

【波乱決着の新潟大賞典】伏兵シリウスコルトが逃げ切りV!猛追サブマリーナを凌ぎ、3連単39万超えの大波乱
レースラップ
36,4-49,5-34,6=2,00,5
3歳以上重賞
35,6-48,4-34,1=1,58,1
2025年の新潟大賞典は、昨年と同様に逃げ馬が粘り込む決着となりました。稍重の馬場状態でありながら、2分0秒5という時計は決して速くなく、展開や各馬の馬場適性の差が、結果に大きく影響したと考えられます。
レースでは、8歳馬のベテラン、フライライクバートが素晴らしいスタートを切り、先頭へ。内からシリウスコルト、外からグランドカリナン、そしてエピファニーが馬体を併せ、先頭集団を形成します。
後方では、ディマイザキッドとサブマリーナが馬群から離れて最後方に位置取り、カネフラはゆったりとその後ろを追走してゆく。
3コーナーへ。ベテラン古川吉洋は、手綱を握るシリウスコルトの感触を確かめながら、じわりと先頭へ導く。1000m通過61秒3。淀みのない流れに、古川の口元には微かな笑みが浮かぶ。会心のペース、あとはこの馬の力を信じるのみ
最後の直線に入ると、各馬は勝利を目指し、馬場の外へと進路を取ります。
先頭のシリウスコルトは、1馬身のリードを保ち、その直後には、同じく序盤から積極的にレースを進めてきたグランドカリナン、フライライクバード、マイネルメモリー、オールナットらが、 もはや限界に近いスタミナを振り絞り、食らいつこうと馬場の中央で重い体を懸命に動かす
大外、地の果てから射抜く一閃!ハピ(10番人気)が、鞍上・蓑田裕二の渾身のゲキに応え、溜めていた力を爆発させる!ラチ沿いを猛然と加速、中団から一気にその距離を詰めてくる!並びかける間もなく、ハピのすぐ外からは、レジェンド武豊が騎乗する刺客サブマリーナが、まるで弾丸のような末脚を炸裂させる!後方から一瞬にして射程圏内、サブマリーナの背中から噴き出す熱い汗が、武豊のゴーグルに容赦なく叩きつける!荒い呼吸が聞こえるようだ。サブマリーナの激しい脈動が、その全身から伝わってくるかのよう!サブマリーナの荒い息は、生暖かい風に 溶け込んでいき全身の血が沸騰するような、むき出しの闘争心!意地とプライドが激しくぶつかり合う、まさに血湧き肉躍る壮絶な追い比べだ!
しかし、激しく火花を散らす二頭の追い上げを、まるで意にも介さないかのように、シリウスコルトは悠然と、そして力強くゴール板を駆け抜けた。2分0秒5(3ハロン34秒6)のタイムが、その絶対的な強さと、他を寄せ付けない余裕を静かに物語っている。
2着2馬身差サブマリーナ、3着クビ差でハピが入り、3連単39万を超える大波乱の決着
古川吉洋騎手は、この勝利で4年ぶりの重賞制覇となりました。また、管理する調教師も嬉しい初の重賞タイトル獲得となりました。
【馬券考察】
【レース回顧:シリウスコルト、本格化の兆し】
4歳牡馬のシリウスコルトが勝利を飾りました。3歳時には弥生賞で、後に皐月賞2着となるコスモキュランダや、ジャパンカップ2着のシンエンペラーといった強豪相手に3着と、素質の高さを見せていました。
古馬との対戦で苦戦が続いた時期もありましたが、その間に馬体は着実に成長。デビュー時の448kgから、年末のリゲルステークスでは488kgと、逞しい馬格へと変化を遂げました。
4歳を迎え、4ヶ月の休養明け初戦となった六甲ステークスでは、さらに馬体重を増やし492kgで出走。レースでは、勝ち馬とタイム差なしの僅差2着と、ついに本格的な充実期を迎えたことを示唆しました。
年明け以降、阪神、福島、新潟と異なる競馬場で結果を出している点も評価できます。先行してさらに伸びる脚は目覚ましく、今後のシリウスコルトの動向には警戒が必要です。

【レース分析:サブマリーナ、秘めたるポテンシャル】
2着に敗れたサブマリーナですが、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒8の末脚は、そのポテンシャルの高さを強烈に印象づけました。昨年の同レースにおけるキングズパレス(33秒6)やヨーホーレイク(33秒5)の上がりタイムと比較しても、現在の馬場状態を考慮すれば遜色ないと言えるでしょう。
ただし、単純な比較をする上で考慮すべきは斤量差です。ヨーホーレイクが59kgのハンデを背負っていたのに対し、サブマリーナは56kgと、3kgの斤量差がありました。この点を踏まえると、ヨーホーレイクがその後重賞2勝を挙げ、大阪杯でもベラジオオペラと僅差の3着に入っている実績は、サブマリーナの末脚の質を測る上で、より慎重な判断が求められるでしょう。
今後の課題としては、まだ一線級の強豪との対戦経験がない点が挙げられます。その実力が試されるのはこれからと言えるでしょう。また、直線距離の短い中山競馬場への適性も未知数であり、今後のレース選択においては考慮すべき点かもしれません。しかし、この日の破壊力のある末脚は、今後の活躍を大いに期待させるものでした。
【レース波乱:ハピ、伏兵の激走】
3着に入ったハピは、まさにノーマークの存在だったと言えるでしょう。
芝のレースで2度の着外という近走の成績からは、今回の激走を予想できたファンは少なかったはずです。
しかし、冷静に振り返れば、芝ダートの違いこそあれ、3歳時にはダートG1のチャンピオンズカップで勝ち馬と0.3秒差の3着という実績を残しており、元々G1レベルの潜在能力を秘めていたことは確かです。今回の好走は、必ずしも適性というよりも、メンバー構成に恵まれたことに加え、自身の持てる地力が最大限に引き出された結果と見るべきかもしれません。
過去のG1での実績を考えれば、今回の激走は決してフロックではなく、改めてその実力の高さを証明したと言えるでしょう。今後のレース選択や展開次第では、再び上位争いに顔を出してくる可能性も十分に考えられます。
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