【フローラS】激走カムニャック、オークスへ翔る血統の遺産

波乱のフローラSを制したカムニャック。そのスピードの源泉は、日本で発展したプリンスリーギフト系の血脈にあり、母系にはオークス馬ダンスパートナーが名を連ねる。スピードと底力を兼ね備えた血統が開花した今、樫の女王の座を巡る舞台で、どのような輝きを見せてくれるのか。その 血に宿る遺産が、新たな伝説を刻むかもしれない。

2025年フローラS【結果】

レース結果

2025/4/27(日) 2回東京2日 11R
サンスポ賞フローラS G2
3歳オープン 馬齢 牝馬
芝左2000m (Aコース) 18頭 良
2025年フローラSの上位5着は以下の通りです。
* 1着:  カムニャック
* 2着:  ヴァルキリーバース
* 3着:  タイセイプランセス
* 4着:◯ エストゥペンダ
* 5着:  タガノアビー
2025年フローラSの払戻金は以下の通りです。
* 単勝: 10番 カムニャック 1,470円
* 複勝:
* 10番 カムニャック 380円
* 12番 ヴァルキリーバース 170円
* 5番 タイセイプランセス 4,200円
* 枠連: 5-6 690円
* 馬連: 10-12 2,690円
* ワイド:
* 10-12 1,040円
* 5-10 44,460円
* 5-12 14,760円
* 馬単: 10-12 7,140円
* 3連複: 5-10-12 224,360円
* 3連単: 10-12-5 1,100,180円

レース回顧

波乱を呼んだ開幕週の東京芝。記憶に残る激走劇、2025年フローラSを振り返る

春の東京競馬場、その開幕を告げるフローラSは、予測不能な展開と衝撃的な結末で幕を閉じた。1000m通過59秒9という数字が示す通り、淀みのない流れは、ラスト1000mを58秒7という速さで駆け抜ける前傾ラップを形成。各騎手の意識が先行へと向かう中、レースは目まぐるしく動いた。
その流れを象徴したのは、大外18番枠からスタートした三浦皇成騎手とエストゥペンダの動きだろう。壁を作れない不利な状況を打破すべく、向正面で大胆に捲り上げ、先頭を奪取。この積極的なアクションが、他馬の騎手たちに「開幕週=前残り」という意識を強く植え付けたのかもしれない。結果的に、8枠に入ったハギノピアチェーレとエストゥペンダの2頭の動きが、レース全体の様相を大きく左右することになった。
人気を集めた▲ロートホルン、△エンジェルブリーズ、◎ブラックルビーらが先行集団を形成する一方で、勝者カムニャックと1番人気のヴァルキリーバースは中団で機を伺う。伏兵✕ロジャリーマインや、この日最大のサプライズを演出するタイセイプランセスは後方からの競馬を選択した。
向正面で逃げ馬となったエストゥペンダ。スローペースからの捲りは理解できるものの、結果論から言えば、その仕掛けは早すぎたか。直線残り200mまで粘り込みを図るも、ゴール前で中団、後方から脚を伸ばしたカムニャックとヴァルキリーバースが猛追し、ついにその牙城を崩す。
そして、観衆の目を釘付けにしたのは、石橋脩が思い描いていた直線勝負が実を結び名前すら忘れていた激穴の18番人気タイセイプランセスが粘る三浦皇成のエストゥペンダをメンバー最速33,0で交わし去った。

メンバー最速となる驚異の33秒0の上がりを繰り出し、粘るエストゥペンダを鮮やかに抜き去った瞬間、スタンドからは大きなどよめきが起こった。石橋脩騎手が描いた渾身の直線勝負が、まさかの大波乱を演出する結末となった。
記憶に残る激走を見せたタイセイプランセス。開幕週の東京Aコースが孕む波乱の可能性を、改めて強く印象づける一戦となったと言えるだろう。

カムニャック血の遺産

カムニャック、スピードと底力を秘めた血統が開花。オークスで見せる新たな輝きに期待

2025年フローラSを制したカムニャック。その血統背景には、日本の競馬界で脈々と受け継がれてきたスピード豊かなプリンスリーギフト系の血が息づいている。母の父という重要なポジションに配されたその血は、カムニャックに類まれなる瞬発力とスピードの素地を与えていることは想像に難くない。
さらに、母系を遡れば、華麗なる一族の血脈がその奥深さを物語る。そこには、牝馬クラシックの頂点、オークスを制覇した名牝ダンスパートナーの名前が燦然と輝いているのだ。ダンスパートナーがオークスの舞台で見せた、しなやかで力強い走り。そのDNAは、時を超えてカムニャックへと受け継がれているはずだ。
フローラSで見せた勝負根性と末脚は、紛れもなくオークスという舞台への適性を感じさせるものだった。スピードを身上とする父の血と、オークスを制した母系の底力。二つの偉大な血脈を受け継ぐカムニャックが、樫の舞台でどのような輝きを放つのか。そのパフォーマンスに、競馬ファンの期待は高まるばかりだ。

【馬券考察】

心理とデータの間で:開幕週のセオリー vs 青葉賞の衝撃、展開を読む難解な方程式

さて、このレースの展開、どう読んだものか。開幕週のAコースってことだけは分かってるんだけど、これがまた悩ましい。セオリー通り前が残るのか、それともペースが上がって後ろからズドンと来るのか……正直、さっぱり見当がつかないんだよな。
ただね、前日の青葉賞の結果だけは、ハッキリと頭に焼き付いてる。上位5頭、みんな差し追い込み勢だったんだから。あれだけ見せられちゃうと、「もしかして……」って気もするんだけど。
それでも、なんだろうね、やっぱりどこかで「開幕週だし、前有利かな」って気持ちが拭いきれないんだ。人間の心理ってやつかな。
ま、結局は結果論になっちゃうんだけどさ。無敗馬を切るっていう大胆な決断をしたこと自体は、たとえ結果がどうあれ、後悔はしてないんだ。自分で散々考え抜いた結論だからね。
 しかし、改めて展開の持つ、隠されたシナリオ…には、驚かされてしまう。18番人気のタイセイプランセスという伏線が、その劇的な結末を演出するとはね

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