2025年フェアリーSを再検証!入着馬3頭に共通した『前走の質』と爆穴の法則
1番人気が10年近く勝てていない「波乱の特等席」、フェアリーステークス(G3)。2025年もその傾向は変わらず、10万馬券を超える決着となりました。しかし、入着した3頭の「前走」を詳しく紐解くと、決して偶然ではない好走のサインが隠されていました。
新馬戦で決定的な能力差を見せていた勝ち馬エリカエクスプレス。牡馬混合の高速決着で揉まれていた2着ティラトーレ。そして、休み明けの馬体重大幅増で本格化の兆しを見せていた3着エストゥペンダ。
「スピードの絶対値」か、「厳しい流れへの耐性」
か。本記事では、2025年の上位3頭が前走で発していた「激走のシグナル」を徹底分析。単なる着順だけでは見えてこない、中山マイルを攻略するための**『前走の質』**を定義します。今年の出走馬の中から「第二のエリカエクスプレス」や「隠れたエストゥペンダ」を見つけ出すための、実践的な考察をお届けします。
ティラトーレ:前走「ひいらぎ賞」から見る傾向分析
1. 【時計】重賞級の超高速決着に対応できる下地
- ひいらぎ賞の勝ちタイムは 1.32.4。これは中山マイルの2歳戦としては破格の時計です。
- スピード性能: ティラトーレ自身も4着ながら 1.33.0 という好時計で走破しています。フェアリーSの勝ちタイムが1.32.8だったことを考えると、すでに前走の時点で「重賞を勝てるだけのスピードの絶対値」を証明していたことになりますね。
- 適応力: 11秒台のラップが続くミドルペースを前々で追走してもバテない、基礎体力の高さが伺えます。
2. 【脚質】「先行粘り」の安定感
- ひいらぎ賞では「4-5-4-3」という通過順位で、勝負どころからじわじわと位置を上げていく競馬をしていました。
- 機動力の高さ: ルメール騎手の逃げ切りという展開の中、自分から勝ちに行く競馬をしての4着。フェアリーSでも「2-2-2-1」と積極的に運んで2着に粘り込みましたが、この**「前で受けて立って、しぶとく脚を使う」**スタイルが、冬の中山マイルに完璧にフィットしています。
- 距離への意欲: 木幡巧騎手の「距離を延ばしても良さそう」という戦前のコメント通り、マイル戦でも折り合いを欠かずに最後まで走りきれる精神的な成長が見て取れました。
3. 【上がり3F】「切れる」より「止まらない」持続力
- ひいらぎ賞の上がりは 35.5秒。上がり最速の馬(34.6秒)に比べると目立ちませんが、ここがポイントです。
- 持続力重視: フェアリーSの傾向として「上がり最速よりも、上がり3位くらいの馬が勝率が高い」というデータがありましたが、まさにティラトーレは**「速い上がりは使えないが、バテずに一定の脚を長く使える」**タイプ。
- フェアリーSへの直結: 前走で速いペースを経験し、直線でもしぶとく伸びた経験が、フェアリーSでの「粘り込み」にそのまま直結したと言えそうです。
考察のまとめ
ティラトーレの前走傾向をまとめると、以下のようになります。
「高速決着を前々で経験し、速い上がりは使わずとも、厳しいラップを最後まで踏ん張り通す持続力を見せていた」
これこそが、フェアリーステークスで好走するための「王道パターン」のひとつだったと言えるでしょう。2025年の結果は、**「前走でハイレベルな牡馬混合戦(ひいらぎ賞)を経験し、そこで掲示板を確保していた牝馬」**の地力の高さが証明された形ですね!
この「前走ひいらぎ賞組」というローテーションは、今後もフェアリーステークスを考える上で非常に重要なキーワードになりそうです。
エストゥペンダ:前走「2歳未勝利」から見る傾向分析
1. 【時計と馬体重】成長力の証明
- 前走の勝ちタイムは 1.34.5。雨の稍重馬場としては優秀ですが、特筆すべきは**「馬体重+20kg」**という数字です。
- 成長の跡: 2ヶ月半の休み明けで大幅に体を増やしながら、東京の長い直線を鋭く突き抜けた(上がり34.5)点は、成長力の証。フェアリーSでもさらに4kg増やして出走しており、「冬の時期にグンと良くなった馬」という傾向に合致していました。
- キャリア2戦の強み: データにある「キャリア2戦」で馬券に絡む馬の多くは、このように1戦ごとに大きくパフォーマンスを上げる馬が多いですね。
2. 【脚質】「直外鋭」からの自在性
- 前走の決め手は「直外鋭(直線で外から鋭く伸びる)」。通過順も「5-5-4」と、好位のすぐ後ろで脚を溜める形でした。
- 三浦騎手の好判断: 前走後のコメントで「折り合いがつけば距離を延ばした方がいい」とありましたが、フェアリーSでは一転して**「12-12-12-11」**と後方に待機。
- 展開の読み: 前走のスローペース(1000m 59.7)を経験しながら、フェアリーSの激しいハイペース(1000m 56.4)でもパニックにならず、一気に脚を溜める競馬にシフトできた「対応力」が3着への鍵でした。
3. 【上がり3F】「上がり最速」の底力
- 前走で上がり34.5秒の最速をマークし、フェアリーSでも上がり34.6秒でメンバー中2位の脚を使いました。
- 上がり3位以内の優位性: データ分析で「上がり3位以内の複勝率が非常に高い(50〜60%超)」とありましたが、エストゥペンダはまさにその典型です。
- 直線の長い東京から中山へ: 三浦騎手が「トビが大きいので距離が延びても良さそう」と評していた通り、中山の急坂も苦にしない、パワーを兼ね備えた持続力のある末脚が武器になっています。
考察のまとめ
エストゥペンダの前走から見える傾向は以下の通りです。
「休み明けの馬体重増で本格化を示し、スローでも折り合える器用さと、多頭数やハイペースでも確実に伸びてくる確実な末脚を秘めていた」
ティラトーレが「前走の厳しいペースを耐え抜いた経験」で2着に来たのに対し、エストゥペンダは**「前走で示したポテンシャル(馬体重増と末脚の質)が、タフな重賞の流れで爆発した」**という形ですね。
「前走・未勝利勝ち」の馬が4勝を挙げているというデータ通り、1勝クラスの壁を感じさせない「未勝利戦の内容の濃さ」が、フェアリーSの穴馬を見つける重要なヒントになっていることが改めて分かります。
競馬-神がかり
エリカエクスプレス:前走「2歳新馬」から見る傾向分析
1. 【時計と馬場】稍重を感じさせないスピード性能
- 京都の稍重馬場でマークした勝ちタイム 1.34.7 は、同日の馬場コンディションを考えるとかなり優秀です。
- スピードの絶対値: 稍重ながら、良馬場の推定タイム(1.35.0)を上回る時計で駆け抜けました。フェアリーSではさらに速い1.32.8に対応していますが、新馬戦の時点で「時計の速い決着にも対応できるエンジン」を持っていることが示されていました。
- 完成度の高さ: 17頭立てという多頭数の新馬戦を、迷わずハナを切ってそのまま2馬身半突き放す内容は、まさに「格の違い」を見せつけるものでした。
2. 【脚質と精神面】「逃げ」から「好位差し」への進化
- 新馬戦ではルメール騎手を背に「1-1」の逃げ切り勝ち。しかし、ここがフェアリーSに繋がる重要なポイントです。
- 自在性の芽生え: 新馬戦で逃げて勝った馬は、次走で控える競馬をすると脆さを見せることが多いのですが、フェアリーSでは戸崎騎手が「3-3-3-3」と控える形で折り合わせました。
- 戸崎騎手のコメント: 「新馬の頃よりテンションが高くなっていた」とありましたが、新馬戦で**「前に行って押し切る心肺機能」を証明し、フェアリーSでは「他馬を気にする多頭数の流れ」**を経験しながら能力を出し切れた。この「学習能力」こそが、キャリア1戦でも勝ち切れた最大の要因と言えそうです。
3. 【血統的裏付け】持続力のある末脚
- 父エピファネイア、母父Galileoという血統背景は、まさに「持続力とパワー」の塊です。
- ラップ構成: 新馬戦ではラスト1Fを11秒台でまとめる脚を見せていました。中山の急坂でも脚色が衰えなかったのは、この欧州的な底力(スタミナと持続力)が、冬のタフな中山の芝に完璧にマッチした結果でしょう。
- 素質の高さ: 後のニュースでも「桜花賞で1番人気になるほどの素質」と評されていますが、新馬戦の段階で既にその片鱗が時計と着差に現れていました。
考察のまとめ
エリカエクスプレスの新馬戦から見える傾向は以下の通りです。
「新馬戦で見せた『時計の速さ』と『逃げて突き放す心肺機能』が、重賞のハイペースでもバテずに抜け出す力へと直結した」
昨年上位の3頭を比較すると、面白い共通点と違いが見えてきますね。
1着(エリカ): 新馬戦からスピードと心肺機能が抜けていた「素質型」
2着(ティラ): 牡馬混合の高速戦で揉まれてきた「経験・持続力型」
3着(エスト): 休み明けの成長と末脚の質で勝負する「爆発力型」
このように、「1戦1勝馬」がフェアリーSを勝つ条件は、新馬戦で時計の裏付けがあり、かつ2馬身以上の決定的な差をつけて勝っていること、と言い換えられるかもしれません。
競馬-神がかり
過去の傾向
基本的な内容ではありますが、「常に頭の片隅に」留めておいてほしい道標です。ビギナー・ベテランを問わず、穴を獲るための第一歩はやはり基本にあります。まずは土台をしっかり固めていきましょう。
