ローズS(G2)はオークス馬カムニャックの秋華賞へ向けた試金石! 成長著しいコンドゥイアが虎視眈々と逆転を狙う|競馬-神がかり
秋のGI戦線への序章となるローズステークス。今年の主役は、牝馬クラシックを制したカムニャックだ。オークスで見せた底知れぬスタミナと、鋭い末脚は牝馬離れした強さを感じさせる。秋華賞を見据えた叩き台とはいえ、その能力はここでは一枚上。
しかし、彼女を迎え撃つ勢力も黙ってはいない。特に、夏を越して急成長を遂げたコンドゥイアの存在が不気味だ。前走の快勝が示すように、この馬はもはや一介の上り馬ではない。
絶対女王が万全の態勢で臨むのか、それとも次のステージを見据えた余裕のある仕上げなのか。そして、そのわずかな隙を突いて、新星が世代交代を告げるのか。秋の女王決定戦へ向けた、熱い戦いが今、幕を開ける。

※画像は全てイメージです
ローズステークス阪神芝1800G2【推奨馬】

◎カムニャック
オークス馬・カムニャック、秋華賞へ向け始動
夏の北海道シリーズを沸かせた3歳馬たちが、いよいよ秋の大舞台へと帰ってくる。その中でも、ひときわ注目を集めるのが、今年の牝馬クラシックの覇者カムニャックだ。春はフローラSを制し、続くオークスでは、2歳女王アルマヴェローチェを破っての戴冠。その強さは、単なる運や流れではない。オークスでの走りを分析すれば、その真価が見えてくる。
オークス制覇が示す「底力」
2400mの長丁場で行われるオークスは、単なるスピードだけでは勝てない。求められるのは、優れたスタミナ、そしてレース全体の流れを読む判断力だ。カムニャックは、その両方を高いレベルで兼ね備えていることを証明した。
アルマヴェローチェが持ち前のスピードで早めに仕掛ける中、カムニャックは中団から虎視眈々と脚を温存。最後の直線では、他馬が軒並み脚をなくす中、ただ一頭、アルマヴェローチェを射程圏に入れ、鋭い末脚で差し切った。これは、並の牝馬には持ち得ない**「底力」**と呼ぶべき能力だろう。
今回出走するローズSは、秋華賞へ向けての叩き台と位置付けられている。陣営も無理はしないだろう。しかし、それでも彼女の能力は群を抜いている。たとえ8割の仕上がりであっても、無様なレースは考えられない。
秋華賞への戦略とわずかな隙
目標はあくまで、最後のG1である秋華賞。そこを見据えたレース運びになるだろう。京都競馬場の内回りコースで行われる秋華賞は、直線が短く、早めに仕掛ける先行策が有利とされる。このことから、ローズSでは、春とは違う「何らかの意図を持った」レース運びを見せてくる可能性も考えられる。たとえば、先行馬群の近くにつけて、早めにスパートをかけるといった試みがなされるかもしれない。
しかし、そこにわずかな隙が生まれることも想定できる。だが、そのリスクを背負ってでも、本番で万全の態勢を整えたいという陣営の意図が透けて見える。カムニャックにとって、ローズSは単なる前哨戦ではなく、秋華賞の勝利へ向けた**「戦略を試す場」**なのだ。

◯コンドゥイア
成長の軌跡、コンドゥイアの底力
夏の上り馬として、コンドゥイアの成長ぶりには目を見張るものがあります。未勝利戦を勝つまでに要した時間はかかりましたが、ひと夏を越えて、その潜在能力が一気に開花しました。馬体重は順調に増え、前走からさかのぼって2kg、6kg、6kg、8kg、6kgと、着実に成長を遂げています。これは、単に体が大きくなったというだけでなく、競走馬としての土台がしっかりと築かれている証拠と言えるでしょう。
特に印象的なのは、前走の札幌1800mでの勝利です。1分47秒3という時計は、稍重で行われた2024年のクイーンカップで、3着に好走したアルジーヌや逃げたコンクシェル(5着)と遜色ないタイムです。同じ1800mとはいえ、札幌と阪神ではコース形態も馬場状態も異なるため単純な比較はできません。
それでも、重賞で活躍する馬たちと肩を並べるほどのパフォーマンスを見せた事実は、コンドゥイアがもはや1勝クラスの器ではないことを物語っています。
前走では、先行する形で上がり35秒4という鋭い末脚を繰り出し、2着馬に0.2秒差をつけて完勝しました。この安定した先行力と、いざという時に繰り出せる瞬発力こそが、コンドゥイアの最大の武器です。
今回は初の阪神コース、そして格上挑戦という課題に直面しますが、その成長ぶりを見る限り、臆する必要はありません。むしろ、この壁を乗り越えることで、さらに一段階上のステージへと駆け上がっていくはずです。コンドゥイアは、ただの「上り馬」ではなく、これからが本番の「大器」なのかもしれません。
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【推奨馬券】
推奨馬券:混迷の秋、一点の光明を求めて
秋の気配が漂い始めた阪神競馬場。ローズステークスは、単なる秋華賞への前哨戦ではなく、夏の上がり馬たちが世代のトップに挑む、まさしく激戦区だ。絶対的な主役はオークス馬カムニャック。しかし、その圧倒的な存在感とは裏腹に、馬券は深い迷路に足を踏み入れている。
対抗に挙げたコンドゥイアは、現在の人気は17番人気、単勝オッズは65.1倍。この数字は、一般的には「大穴」を意味する。多くの伏兵がひしめき合い、人気が割れる中で、このオッズは正直、悩ましい。しかし、冷静に能力を分析すれば、この馬が持つ潜在能力は、このオッズが示すほどの差ではないはずだ。
夏を越して見せた成長曲線は、重賞クラスでも通用するスピードとスタミナを証明している。ベテラン騎手との経験差は確かに存在するが、若手騎手の「無欲の騎乗」が、かえってこの大舞台で奇跡を起こすかもしれない。この混迷を極める状況で、安易な多点買いは避けたい。狙うべきは、確信を持てる「一点」だ。
本命馬券
単勝
◎カムニャック◯コンドゥイア
馬連・ワイド
◎-◯ (1点)
決断の理由
馬券の軸をカムニャックとコンドゥイアに絞り込んだのは、伏兵が多すぎて手広く買うと資金が分散してしまうからだ。両馬の能力は、人気やオッズとは別の次元で評価している。コンドゥイアの底知れない勢いと、カムニャックが能力だけでねじ伏せる展開に賭けたい。
- 3連複
- ◎◯2頭軸流し
- 相手:2, 4, 5, 7, 8, 9, 15
- 3連単
- ◎◯2頭軸流しマルチ
- 相手:2, 4, 5, 7, 8, 9, 15
最後の願い
最終的な結論として、やはり秋華賞を見据えるカムニャックの底力は無視できない。そして、その背中を追いかけるコンドゥイアの成長力は、このオッズでは買えない。この2頭を軸に、最低限の馬券で最大の妙味を狙う。
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