【中京記念】マピュース、斤量52キロで挑む夏のG3。3歳牝馬が歴史に名を刻むか?|競馬-神がかり
2012年からマイルに変わり夏の風物詩として定着した中京記念。過去に連覇を成し遂げたのはフラガラッハただ1頭という、タフな夏の開催を物語る歴史ある一戦に、今年は3歳牝馬のマピュースが挑む。
前走のNHKマイルカップで掲示板を外しながらも、-3kgの斤量52kgという絶好の条件。これは今年の小倉記念で大穴を開けたイングランドアイズを彷彿とさせる。G1でも掲示板に載る堅実な走りを続けてきた彼女が、真夏のハンデ戦で新たなヒロインとなるか、注目が集まる。
中京記念芝1600G3――【推奨馬】
◎マピュース
前走のNHKマイルカップで7着に敗れはしたが、3kg減となる斤量52kgは、彼女の秘めたる才能を解き放つ起爆剤となるだろう。
同レースで10着に沈んだコートアリシアンが次走を快勝した事実が、この減量がもたらす爆発力を雄弁に物語っている。
7月の小倉記念で51kgの軽量を活かし大穴を開けたイングランドアイズを彷彿とさせる、まさに勝利への方程式がそこにある。
新馬戦勝利後、アルテミスステークスで一度は躓いたものの、その後は赤松賞勝利、クイーンカップ2着、そして桜花賞4着、NHKマイルカップ7着と、G1の舞台でも常に掲示板を確保し続けている。
その安定感は驚異的だ。どんな舞台、どんな相手にも怯むことなく、常に上位争いに加わるその姿は、能力の高さと、何よりも崩れない精神力の強さを証明している。この堅実さが、真夏のハンデ戦で彼女を勝利へと導く最大の武器となるはずだ。
◯エコロヴァルツ
エコロヴァルツは、デビューから逃げや先行で勝利を収め、G1では後方からの追い込みで好走するなど、多様な脚質に対応できる自在性が最大の持ち味です。
特に注目すべきは、その安定した末脚です。G1の安田記念、大阪杯、皐月賞といったハイレベルなレースでも、常にメンバー上位の上がり3ハロンのタイムを記録しており、確かな終いの脚を持っています。たとえ着順が振るわないレースでも、最後までしっかりと伸びている点は特筆すべき強みです。距離は1800m前後が最も得意で、重い斤量も苦にしないタフさも兼ね備えているため、幅広いレースで活躍が期待できるでしょう。
▲コレペティトール
5歳牡馬のコレペティトールが、今、まさに本格化の時を迎えています。前走のしらさぎステークスでは、勝ち馬キープカルムと0.4秒差の3着に敗れはしましたが、その内容は着順以上の強さを示すものでした。
終始大外を回らされる不利な展開を強いられながらも、最後まで諦めずに脚を伸ばし、掲示板を確保。インコースをロスなく立ち回った勝ち馬とは対照的に、外々を回っての好走は、まさに「負けてなお強し」を印象づける圧巻の走りでした。今回はキープカルムが斤量1kg増となる一方、コレペティトールは据え置きの57kg。斤量差は1kgに広がり、前走の不利を覆すだけの好条件が揃いました。去勢後4戦目を迎え、陣営も手の内に入れた扱い方を完全に把握。2度目の重賞制覇が見込めるでしょう。
△ジューンオレンジ
✕エルトンバローズ、ウォーターリヒト
【参考:推奨馬券】

単勝オッズを見て、ここはチャンスではないかと直感した。最も人気を集めると思っていたマピュースが3番人気に甘んじている。一方で、長期休養明けのエルトンバローズが意外な人気を集めている。このオッズの割れ方は、波乱の予兆と見るべきだろう。もちろん、過去の傾向から1番人気が好走するケースは多く、軽視はできない。だが、絶対的な存在が不在の今、穴馬が台頭する隙は十分にある。
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